9月3日に退院も決まり入院生活もラストスパートである。
 この頃になるとリハビリですることはだいたい決まっており、理学療法士とのリハビリではひたすら筋トレを、作業療法士とのリハビリでは床からの立ち上がりや・包丁の使い方・浴槽への入り方といった日常作業を練習し、言語聴覚士のリハビリは卒業していた。軽い構音障害はあるものの日常生活には必要十分であろうという先生の判断によるものだった。
 
 ここで構音障害とは何か疑問に思った方もおられるのでは無いかと思うので簡単に説明しておく。
 構音障害とは言語障害の一種である。声帯の筋肉に麻痺が残ったため声帯の動きが制限されて起こる
”ろれつがまわらない”状態である。
 
 早口言葉とかにでも挑まない限り日常生活で不自由することは無いのだが本人的に若干違和感を覚える時がある。側で聞いてる分には気にならないらしいのだけれど。
 
 実は今でも会議で発表する時や朝礼の司会など多少の緊張を強いられる場面ではろれつがまわらなくなったりする。これは付き合っていくしか無いのであろうが11年も経った今ではあまり気にならなくなった。慣れって恐ろしい。

 この頃には入浴も一人で、ただし浴槽に浸かるまで・身体を洗う時・浴槽から出て椅子に座り服を着るまでは介助を必要としていた。退院までにすべて一人で出来るようにならないと。

 家族のサポートが有る場合は多少の介助が必要な状態でも退院していかれることが多いのだけれども、わたしは一人暮らしであったため一人でそれなりの事ができるまで退院とはならなかった。
 入院時の予定表には推定される入院期間
2ヶ月と書いてあったが実際には5ヶ月もかかってしまった。

 さて、ダイエットである。間食をきっぱりとやめ、リハビリ時間以外はひたすら歩いた。他に方法もないしあったとしても知らなかったのでそれ以外出来なかったのだけれど。
 季節は真夏(8月だ)。水分補給には随分気を使ったけれども、
頭がふらふらしてくる事は何度かあった。ペットボトルを持ち歩いていたので大事にはならなかったけれど。
 水分補給ってのは
こまめに何度も行う事。喉が乾く前におこなうのが好ましい。喉が乾くって言うのは軽度の脱水症状なのでそうなる前に水を飲んだほうがいいらしい。ちょっとづつ何回も水分補給するのが大切である。なんて事を知ったのは割と最近の事だ。
 どちらかというと喉が乾いてから水分補給する、理想とは真逆の事をしていたように思う。

 そのせいか昼に体重を測って夕食前にもう一度測ると
2kg減少している何て事もあった。皆さんはこんな無茶は絶対しないでほしい。
 8月5日夕食前の体重
85.4kg...実はこの後の記録が残ってない。
 退院時の記憶はあるのでこれからはそれを元に書いていこう。

 本当にあとわずか...他の患者さんは退院して自宅に帰るのを心待ちにしている方がほとんどだったが、自分自身は本当に一人暮らし出来るのだろうか?といった
不安の方が大きかった。小心者なのだな実は。