右手が麻痺!どうやって演奏しよう?
何度もお伝えしているようにわたしゃ2006年のバレンタインデーに脳幹出血で倒れ、右半身に麻痺が残りギターが弾けない状態になったんですわ。
それでもリハビリを続けるうちに少しづつではあるが弾けるようになって来て、この分ならイケる!と思ったり...やっぱりこんなんじゃダメだ!と思ったり...結構精神的に浮き沈みの激しい日々を送っていたんですわ。
ラフに掻き鳴らすのはなんとかなるのだが繊細なメロディー弾きなんかにチャレンジすると悲しい結果が待ち受けていた。録音なんかしていた日にゃそりゃあもう...思い出すと泣けてきたがな...
録音の経験がある人ならお分かり頂けると思うのだが録音した自分の演奏を聴くと、弾いてる時には気がつかなかったアラが山ほど見えてきて悲しくなる。"俺こんなに下手くそだったのかよ〜!"
とりあえず自分の場合何がいけないかはっきり分かっていた。右手である。ピックすらまともにホールドできないのである。
そこで考えた...ピックがホールドできなくてもピックより大きいものであればホールドできるかもしれない....
そうだ!E-bowだ!
ピックより大きい物と言って最初に思いついたのがE-bowである(良いのかそんなに単純で)。山本恭司なんかが使っているアレだ。とりあえず写真を

知ってる人はどのくらいいるのだろうか?
こいつを弦に近づけるとアタックのないなんとも言えない音で弦が発震しだすのだ。
山本恭司はコイツを使って尺八のような音色を奏でていてそれはもう "幻想的"で非常に色っぽかったりするのである。
わたしもこいつをうまく利用してメロディーを歌わせるようなプレイができないかな?と思ったのである。
思い立ったら即行動。即通信販売で購入した。届いたら即開梱、即試してみた。

ギリギリまで近づけないと発震してくれないし、近づきすぎてE-bow本体が弦に触れたらアウトだし、ギリギリのところで固定なんてことが私にできる訳がない。何しろ麻痺が残ってて小刻みに震えているのだ。
これ、健常者にも難しいんでないか?イライラ棒なんかよりイライラするんじゃないか?という訳で速攻で導入を決断して速攻で購入し、速攻で挫折してしまった。普通に弾いたほうが全然スムーズだったと言う...
しかし、E-bow導入に踏み切ったことによりメロディー、特にテーマメロディー(歌メロにあたる部分、その頃はインストばかり演奏していてギターを歌わせることに執着していたのだ)はギターの音にこだわらないでも良いかな?とか考えるようになっていた。
そうだGR−55だ!ギターシンセだ!←あほ
そこで思いついたのがGR−55、ローランドが世界に誇るギターシンセサイザーである。

コレはご存知の方が多いと思う。
コイツを使っていろんなサウンドで曲を弾き、ここぞというところでギターを登場させる。
単調になりがちなインストナンバーに広がりを与えることができる。
かなり有効な作戦のように思われた。
速攻で導入を決め、速攻で購入(今度は渋谷のイケベで買って自宅まで送ってもらった)届いたら早速音を出してみようと思ったのだが、シンセ用ピックアップの感度なんかを割とシビアに調整しなければならなかった。め、面倒くさい...若い頃は徹夜してでも使い方を覚えた物だが、随分と面倒くさがりになってしまったものだ...どうしよう?
なんとか調整を終え色々と音を出してみたが...ギターシンセのピックアップはいくら進化したとはいえまだまだトラッキング(MIDI変換する時に生じる遅れ)に問題を抱えているみたいで特にレガートフレーズ(ハンマリング、プリングを最大限に使ったなめらかなプレイスタイル)への追従性がイマイチだと感じた。
しっかり追従してもらいたいなら一音一音しっかり、はっきり、正確にピッキングすれば良いだけのことなのだが、それが出来ないから苦労して色々と試行錯誤してるのだ。
ほとんどの場合失敗に終わったが悪足掻きを繰り返してきたおかげでなんとなく見えてきたものがある...
結局どこまでいってもギター弾きなんだ
なんだかんだでギターしか能のない野郎なんだな。ギターが弾けないからE-bowだのGR−55だの...
やるんだったらギターが弾けないからとか言う逃げ腰の姿勢でなくて真剣に新しいことをマスターしてやるって気構えがないとダメなんだな。
よっしゃ次はヴォーカルだ!←あほか?へたっぴでも良いから一生ギター弾いていこう。