障害者になって思った幾つかのこと

脳幹出血で倒れてから11年、障害者になって思った幾つかのことを忘れないうちに記録しておこうと思いブログを始めてみました。 一応社会復帰は果たせたので実際に社会に出て思った幾つかのこと、趣味のギターをしつこくも続けているのでそれにまつわる幾つかのこと、いろんな事を思いつくままに記録して行こうと思ってます。

カテゴリ: ギター

 タイトルだけ見ると何のことかさっぱりわからない方が多いのではないでしょうか。グラスネイルは前回の記事で少し触れたので何となく分かるかなとは思いますが "釣り名人" なんて、ギターとなんの関係があるのか…そもそも釣り名人て何?なんて思ってる方がほとんどでしょう。
 釣り名人とは瞬間接着剤の製品名で、数あるアロンアルファの中の1種類であります。瞬間接着剤?…そうです。瞬間接着剤を爪のコーティングに使用するのです。
 Amazonのレビューを見ると殆どギタリストのレビューで埋め尽くされているという現実…フィンガーピッカーの間ではかなりメジャーな存在なのであります。


グラスネイル 
 グラスネイルは元々はファッション業界発の爪補強液であったものが、その手軽さ、強度、施術後の音色変化の少なさからあっという間にギタリストの間にも広まっていたモノで、押尾コータローさんなんかも愛用中です。
IMG_0467  これがセットの写真なのですが簡単に工程を説明すると、スプレーで爪を消毒→軽石で爪の角質を除去→スプレーで爪を脱脂→パウダーと接着液を混ぜて爪に塗布を5回くらい繰り返す→十分な厚さになったところで硬化液をスプレーして固める→ヤスリで整形...以上でありますが正直なところちょっと面倒くさいです。 
 しかしプレイアビリティや音色に関しては現時点では最高の選択であるかな?と思われ、さすが多くのトッププロに愛用されているだけのことはあるな。と思わせてくれます。


アロンアルファ釣り名人 
 元々は接着剤なのですがどういう訳かギタリストからは爪の補強剤として認識されているという良くわからない製品なのですが、Amazonのレビュー21件中20件がギタリストのレビューでしかも比較的高評価ということで実際に使ってみました。悪くない...というか十分に実用的です。IMG_3276
 これなんですが、見たこと無いかな?使ってみるとわかると思いますが普通の瞬間接着剤ほど瞬間では硬化しません。なのであまり慌てて作業する必要はありませんが、その分多少の乾燥時間(10分程度)はおいたほうが良いかと思われます。できれば30分くらいおいた方が良いかもしれません。 
 瞬間接着剤だからといって塗ってすぐにギターを弾いたりなんかすると悲しい結果が待っています。
 あとですね...瞬間接着剤を使うにあたって一つ注意して頂きたいことがあります。瞬間接着剤は一度封を開けたら(注入口に穴を空けたら)寝かすのはよしてください。寝かすと注入口に入り込んだ接着剤が硬化して使い物にならなくなります。皆さんも経験があるのでは無いでしょうか?注入口が硬化して最後まで使い切れなかったなんて...わたしはそんな経験山ほどあります。なので瞬間接着剤はこうやって保管しています。IMG_3283 
 これは百均で買って来た小さいタッパーに穴を開けてそこに接着剤を立てて保管しているところです。何かの拍子で倒れたりしないようテーピングで穴をきつくしています。こうすれば最後まで硬化させることなしに使い切ることができるでしょう。少なくともしょっちゅう接着剤を硬化させてダメにすることは無くなるとおもいます。
 肝心の使い方ですがこちらはいたってシンプルです。爪に何滴かたらし爪楊枝か何かで拡げる...またはたらした後爪を少しづつ色んな角度に傾け接着剤を拡げていく...これだけです。刷毛とかがない分慣れるまでは難しいかもしれません。
 どちらにも良いところもあれば悪いところもあります...好みで選んでください!というのもアレなので次回は実際に使った感想なんかを書いていきたいと思います。

 今日はギターの話です。それも主に右手の話です。右手に何を持ってギターの弦を弾こうかな?というお話...
フラットピック 
 エレキギターの場合通常ならフラットピックを使用する人が多いのでは?と思います。わたしも病気をする前はフラットピックを使っていました。若い頃はいろんな種類のを試しました。厚いのから薄いのまで(薄いのはそんなに試さなかったな)、大きいのから小さいのまであらゆる種類のピックにトライしました。
 お気に入りのピックが見つかったら自分の名前を入れてオーダーしようかなぁ?なんて思ってました。ステージからピックを投げる己の姿を妄想したりもしていました。しかし中々コレだ!というピックには巡り合いませんでした。
 試行錯誤を重ねながらも長年やってると "弾きたいジャンルやフレーズの傾向によってピックを使い分ける" なんてクソ生意気なことをするようになって来ます。そうなってくるとピックの形状や厚さに対するこだわりも薄れてきます。そんな中でも割とよく手に取っていたピックがありました。 IMG_3260
 コレであります。
 Jim Dunlop JAZ Ⅲの赤。理屈はよくわからないのですが弾きやすいような気がしていました。同じシェイプで黒もあったのですがあちらはアタックの感じか少し違っていて今一つ好きになれなかった覚えがあります。
 このピックは厚くて小ぶりなので小回りが利く印象があって比較的手の小さいわたしにもコントロールしやすい感じがして気に入っておりました。
 ところが脳幹出血の後遺症で右半身に麻痺が残りピックをつまむことができなくなって...左手でつまませてあげるとつまめなくも無いのですが、弾いていてピックがずれた時の修正・ピックの角度や弦に当てる位置でトーンをコントロールするなんてまず出来ません。ヴォリューム奏法なんてもってのほかです。
 フラットピックにこだわってる以上話が一歩も前に進みません...フラットピックは無理だ、悔しいけど別の手を考えよう。少しづつそう思い始めました。
  思えばフラットピックを捨てたことは一つの転機になったかも知れません。それまで殆ど前に進まないで同じようなところにとどまっていたのが少しづつですが前に進み始めたのですから...

サムピック
 
 フラットピックがつまめないなら...殆どの人はサムピックのことが思い浮かぶのではないでしょうか。もちろんわたしもそうでした。
 サムピックはそれまで本気で使ったことが無かったためとりあえずネットで情報を漁り、いくつか入手してみました。
IMG_3266 フラットピックと違いサムピックのことはよくわから無いので色々と手を出してみたのですがどれもこれも弾き難いったらありゃあしない。
 ネットで仕入れた情報によると "サムピックを買ったまんまの状態で使ってる人は殆どいない。皆さん形状や厚さを自分好みに削って弾きやすくして使っている。" そうで、ならばわたしも、と思い色々と加工してみたが全然弾きやすくはなりませんでした。
 それよりも弦を弾く時の衝撃でサムピックが指にはめたまま回ってしまうことの方が気になって来るじゃありませんか。もちろん回ったピックを指先で修正しながら弾くなんていう芸当は出来るわけありません。
 とりあえず回らないようにということでピックの滑り止めシールを貼ってみたけれどダメです。サムピックをテーピングで指に強く固定してみたりもしましたがこれもダメでした。強く固定しすぎるとピックが弦に当たった時の引っ掛かりが強くてダメ...どうやら思った以上に右手はいろんな動きをしているみたいです。
 これはサムピックもダメかな?なんて思い始めている時意外な先輩から意外な方法を教わりました。その先輩は主に弾き語りを中心に活動されている方でわたしとはジャンル的に決して交わることがないだろうと思っていた方でした。
 その方から何の気なしに教わった方法(フィンガーピッカーの間ではメジャーな方法らしいのですが )..."グラスネイル"。早い話が爪のコーティングであります。
 フラットピックを捨てることによってが少しづつ動き出したと思っていた
ギタリスト復興計画 "グラスネイル" との出会いで一気に加速する...と良いな!  

 最初は倒れた時の事から現在に向かって書き進めて行くつもりだったのだが...美味しい出来事があるとつい書きたくなって突然現在の事を書いてしまう。そうこうしてるうちに なんだか訳が分からなくなってしまった。
 書いててそうなんだからさそ
読みづらかろうと思うが許してくだされ。
 
 とりあえず去年創って録音した
曲を晒してしまおうと思う。
 本当はもっと後で発表しようと思ったが
聴きたいというモノ好きがいたもんだから嬉しくなって...
 それにわたしは山ほど
疾患を抱えている。ずるずると先延ばしにしてたらブログが書けないカラダになっちゃった!とかありそうだし...えーい!晒してしまえ!という事で発表する事にした。
 最初に
言い訳をたっぷりと...男らしく無いのだなわたしは。

 タイトルの
「そして三人が残った...」というのは仮のタイトルだ。思いつかなかったからなんとなくつけた。何かのパクリだ(ジェネシスだったっけ)...わたしは言葉を選ぶセンスは無いのだ。

 DAWは現在は
Logic Pro Xを使っている。
IMG_3242 
ProToolsはすごく気に入ってた(波形の切り貼りが特に楽だった)んだけど、アップグレードがすごく高くついたり、途中でプラグイン形式が変わり今まで使っていた他社製プラグイン全て使えなくなったりで付いて行くのが辛くなった、要は心が折れたのだ。
 わたしの
心はものすごく折れやすい。加えて言うならわたしの血管はものすごく切れやすいどうでもいいか?

 今回の曲は完全に主旋律から出来上がった。珍しい事である。
 最初にメロディーをlogicに打ち込んでから仮のベースを打ち込んだ。メロディーベースが決まればだいたいコードも決まるから続いて仮のキーボードを打ち込んだ。
 ドラムはlogicに自動生成してもらった(便利な世の中である)。
ギターソロのちょっと後に出てくるドラムロール、それとストリングスオルガンが被さってきて盛り上がるところの2泊3連だけは自分で打ち込みました。これぐらいは自分でやらんと...
 仮オケが出来たらギターのレコーディング。ギターの音はlogicに入っているアンプシミュレーターエフェクトボードのプラグインで実際のアンプは使って無い。てか団地だから使えない
 アンプシュミレーターについては賛否両論あるがわたしは便利だから使ってる。レコーディングはアンプシュミレーターしか使ってない。
 ただしどうしてもレイテンシーが発生するのでバンドではちょっとな厳しいかもしれない。音が奥に引っ込んでしまうのだ。
 最近のハイエンドシュミレーターはその辺はクリアしてるのだろうけどわたしが体験した事のあるシュミレーターは一様に音が引っ込んでしまっていた。ツインギターでもう一人がマーシャル直だったりすると絶望的だったな。

 で、ギターのレコーディングが終わったら(今のわたしはあんなモンしか弾けないから終わりにした)ベースキーボードを本気で打ち込もうと思ったが、力尽きてしまった。
 とっととミックスして終わりにしてしまった。DAWにしてからこういう事がよくあるのだ。「後からどうにでもなるから」と思って結局後からどうにもしないパターン...ベースキーボードはほぼ2部音符しか弾いてねーじゃねーか!
 そのうち人間に演奏してもらおう。どうせならピアノはずっと鳴ってて欲しいし。ドラムスはコンプかけすぎでややうるさいし。
 それにしても打ち込みの得意な相棒が欲しい...、どうせならバンドが欲しい...
 あれ?おまえはトータルミュージシャンになるんじゃなかったのか?

そして三人が残った...
 ↑
YouTubeに飛びます。
 

あれだけ死ぬに違いないだの、一生寝たきりだの、言葉が一生しゃべれないに違いないだの、言われていたにもかかわらずそれからわずか8か月とちょっと経過した クリスマスイヴ、わたしがどこに居たかというと隣の県にいた。
何をしていたかというと遊び狂っていた。何をして遊んでいたかというとここで書けようはずもない。そう言う事なのだ。
反省の色が無い、奇跡を起こした割には人間が軽薄で重みがない、障害者らしく大人しく してろ、色んなことを言われましたな。
どうやらあまりにも陽気で影がないから拍子抜けしたみたいなのだ。
思い切りを引きずってハタから見ていかにも可哀想 に見えないと面白くないのかしら?
だからみんなチャリティー番組が好きなのか?
で、たまに落ち込んでると「生きてるだけで有難いと思え。」なんて言う…どないやねん!

職場復帰までの間ジム老健 リハビリをしつつギターも忘れない程度に触って、しかもよく遊んだ
振り返ると充実した1年間だった。

以前ギターについてあれやこれやと書いた覚えがあるがそれ程集中 して練習していたわけではなかった。
集中するとすぐにアタマが痛くなるのでぼーっとして触ってる時間がやたら 長かったような気がする。

若い頃憧れていたギタリストがこんな事を言っていた。
単なるギタリストで終わりたくない。作曲、アレンジを含めたトータルミュージシャン として成功したい。」
単純(純粋)なわたしはすぐに感化され、コレだ!コレだよ!なんて思ったモノだ。
何故かそのことを思い出したわたしは「そうだよ!ギターが弾けないからって悲観 することはない。トータルミュージシャンを目指せば良いでは無いか!逆に考えればトータルミュージシャンに成長するチャンスじゃないか。これを機にステップアップ すれば良いじゃ無いか!」
完全に勘違いしていた…
以前から作曲に使っていたDAW(デジタルオーディオワークステーション)を本気で使いこなそうと思った。
DAWは今まで使っていたSonarからProToolsLEに乗り換えた。もうやる気である…が! ProToolsLEに慣れるまでにくじけそうになる。スゲー使いづらい!マジでこんなのが業界標準なの?
しかしもうやるしかない。ソフトに同梱のデモ曲リミックス したり編集したりで使い方を覚えていった。覚えて思ったことは「何コレ 凄い使いやすい!さすが業界標準!」…人間ていい加減だ。
ある程度覚えたらギターで曲を作ってレコーディングして…とか思っていたのだが。
ギターリフからの曲作りばかりしてきたわたしである。ギターが弾けないのに曲が 出来る訳がないのであった…
試行錯誤は続くのだ…

 ギターについて少々話そうかな。
 大した進展が見られないものの
続けてはいた。
 退院後マンションに引っ越した時友人に頼んで
真っ先にギターを持ち込んだ。
 「そんなのは
で良い。まず社会復帰して、周囲にみとめてもらうのがだろう。」なんて事を結構言われた記憶がある..。
 まったく...
大人はわかってくれない...そういうわたしも良いおっさんなのだが。
 とにかくやろう。まず、
右手が動かない分左手を強化しよう!という極めて単純な作戦を思いついた。ハンマリングオン、プリングオフの強化である。
 初心者向けの教則本を買ってきて
左手強化フレーズのページばかり練習した。倒れて以来こんなに練習したのは初めてだった。
 しかしさすがは
脳幹出血経験者5分も集中していられないのだ。集中していると頭部が膨満感を感じだし破裂しそうな感覚を覚えてギターどころでは無くなってくる。これは徐々に慣れて集中していられる時間を伸ばしていくしかなかった。
 一つ解ったのは
リラックスできていると長時間演奏していられるという事。集中を要するプラクティスの時間は体調と相談しつつ適当なところで切り上げておいて適当に出来るプレイの時間を増やしていけばギターに触れている時間を伸ばす事ができる。
 それでも昔のように
数時間も弾いていられる訳ではなかったので徐々にやっていくしかなかった。

 少しでも
をするためにアレやコレや考えた...当時何が苦手だったかというと弦交換だった。ロック式トレモロユニットなんか搭載してた日にゃ弦交換だけで数時間かかった。IMG_3232
IMG_3228 そこですべてのギターのブリッジを
2点支持のシンクロナイズドトレモロユニットに交換した。
 上は
ウィルキンソンVS-100N。
下はフェンダー アメリカン ストラトキャスター トレモロ
 ロック式より弦交換は断然簡単である。
 余程激しい事をしない限りそうは狂わない。トレモロユニットはこのタイプで決まりだ。
 個人的には安定感はウィルキンソンアーミングのスムーズさはフェンダーに軍配があがるような気がしている。要はどっちでも良いのだが...


 アームに触れたならペグにも触れておこう。IMG_3219ペグもロック式を使っている。というかロック式に全部変えてしまった。ギブソンというメーカーのヒストリックコレクションという高級ギターのペグも交換したらギターマニアの友人にえらく怒られた事がある。(黙れ!ギターなんて弾いてなんぼじゃ。弦交換もできないギターなんぞに用は無いっ!)
  
 
そして思いついたのが
弦交換の機会を減らす事、すなわちロングライフ弦の導入である。使っているのはコレ。
IMG_3225  
エリクサーのコーティング弦(有名ですね)。現に特殊なコーティングがしてあって錆びにくいと言うが、本当に錆びないんだこれが。ちょっと驚いたもの。
 コーティング弦に関しては
賛否両論、長持ちを絶賛する声がある一方で、コーティングしてある分弦本来の音がしない、とかコーティングしてある分アースが弱くノイズが乗りやすい、とか否定する意見もある。
 わたし的には全然
気にならない。なにしろ糞耳のド素人である。頭の中では常にセミが3匹鳴いている。弦交換の回数が減るというだけでそれはもうなのだ。

 こうして
自分自身がリハビリを頑張る事よりも機材を自分向けに変えていく事に力を入れいかに楽して前進するかをテーマにした他力本願とも言える復活ロードが始まったのである。 

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